リスクの領域 |
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| 株式投資は、当然ながらお金を取り扱う取引です。 人間はお金を扱う場合、最も保守的になります。同時に、目の前に現金があって、それで取引をする場合と、ツールを使い、インターネット上で取引をする場合とでは、リスク管理の点でかなり差が出ます。 面白い事に、電子マネーと紙幣では、全く変わってくるのです。
心理学的な見解からいうと、人間はリスクの領域をそれぞれ持っており、それには視覚的な要素が大きな意味を持つと言われています。 株式取引の場合、基本的には相手や実際のお金を見ずに取引を行います。 その場合、心理学上、保守的になりにくいのです。 なぜなら、視覚的な刺激が少ないからです。
例えば、目の前にお金があり、損をするとそれが減る、という取引を行うとします。 その場合、多くの人は保守的になるでしょう。 一方、今の主流であるネットを利用した取引の場合、大胆になる投資家が多いようです。
こういった心理学的な見地からも、株式取引の今の形態というのは、危険であり、同時にだからこそ成立するともいえます。 皆が皆保守的では、株式市場は成り立ちませんから。
また、得をしている常態と損をしている状態では、リスク領域が変化するという心理学的な見解があります。 これは、「プロスペクト理論」と呼ばれており、得をする場合には人間は理想を求めて低い確率でも大きな利益に賭けるのに対し、損をする場合には保守的になり、リスクを極力減らす方法を取ります。 これも、人間心理の大きな特徴といえます。
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01/21(木) | トラックバック(0) | コメント(0) | 仕事 | 管理
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勝っている時の心理 |
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| 株式投資は、心理学上とてもわかりやすい心理の動きの宝庫です。 個人レベルの投資家でそれを見た場合、より顕著になると言えるでしょう。 では、心理学的な面から、個人投資家の心理を見ていきましょう。
まず、買っている際の個人投資家の心理について、心理学的な見解を示していきます。 株式取引において、利益が出ている状態の株式投資家は、非常にポジティブな心理になります。 これは、初心者でも上級者でも同じです。 もちろん、自制心をしっかり持つことでコントロールはできますが、それはあくまでも程度の差で、ポジティブ心理をなくす事はまずできません。
そして、その心理になった場合、多くの危険が伴います。 ポジティブな状態というのは、人間の心身に関して与える影響は非常に良く、日常生活においても好調を維持できます。 ですが、株取引においては、視点が窮屈になることが多くなるという面もあります。 また、イケイケ状態なので、危険な勝負に出ることもあります。
例えば、15,000円の株価の銘柄を100株買ったとします。 その株が15,500円になると、5万円の利益が出ます。 まだ利益確定していない状態でも、その利益を既に手にしている感覚を得てしまいます。 そして、その利益を確保しているような心持で、さらにそれ以上の利益になるように保持し続ける、という心理になってしまいます。 結果、なかなか持ち株を売る事ができなくなります。
そして、その持ち株の株価が下がってしまい、15,400円、15,300円となっていった時が一番の問題です。 既にこの前に利益を得た気分になっていたことで、まだ利益が出ている状態なのに、損した気分になり、取り戻したくなる心理が働き、売れなくなってしまうのです。 ポジティブ心理は時として非常にネガティブな思考に変換される事があります。
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01/02(土) | トラックバック(0) | コメント(0) | 仕事 | 管理
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相場で負けている時の心理 |
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| 株式取引では、初心者の方は勝っている場合より負けている場合の方が長い期間体験する事になるケースが多いでしょう。 ビギナーズラックというのも最初だけで、基本負けながら学ぶ事になります。
では、株式投資において、投資家が負けている状態、損失が出ている状態の場合、心理学的にどのような状態に陥るでしょうか。 実は、心理学的には、日本人の性格は負けている時のほうが株式取引をしている最中に関してだけは、健全な心を保持できたりします。
普通、損失が出ている場合、心理学的にストレスが溜まっている状態となり、心身ともに不健全な状態になると言われています。 実際、大きく損失が出ていればそうなり、実生活にも大きな影響を与えてしまうでしょう。 そうなってしまうと、仕事も手に付かず、余り寝付けず、健康面、そして人生的にも大きな損失となってしまいます。
ですが、これはあくまでも大きな損失の場合です。 しっかり損切り設定をしており、その範囲内の損失状況であれば、決してネガティブ思考ばかりではありません。なぜなら、人間は守りに入っている場合の方がストレスを感じるからです。
例えば、15,000円で買った株を100株保持しているとして、現在15,100円だったとします。 少し利益が出ている状態ですが、同時に落ち着かない状況でもあります。 どこで売るか、というところがなかなか踏ん切りがつかない状態ですし、もしここから落ちたら一気に崩れ、大きな損失が出るのでは、というネガティブ思考が働くのです。
一方、14,700円程度に株価が落ちている状態は、マイナスであることで多少気分が悪いものの、ここから上がるのではという期待感がポジティブ思考を生みます。 これは、実は少しだけ利益が出ている時は発生しにくい感情です。 逆にかなり利益が出ていると、落とし穴になりかねないポジティブ感情が生まれます。 一番バランスが良いのは、実はちょっと負けている時の状態だったりします。
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12/31(木) | トラックバック(0) | コメント(0) | 仕事 | 管理
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株式の出来高が投資家に与える心理的影響 |
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| 株式の出来高というのは、その銘柄の取引数です。 出来高が多い株は、それだけ多くの人が取引しているという事ですね。株式市場が低迷すると、この出来高が極端に少なくなります。それは株式取引を行う人が激減する為です。
こうなると、大きな株価の増加は望めません。 消極的=保守的だからです。逆に、大きな下落はあり得るので、注意が必要といえます。 つまり、株式市場の景気は出来高に左右される部分が大きいのです。
これを心理学的な見解から見ていきましょう。 一人の個人投資家が、本日の9時に株取引を開始するとします。通常、株式市場は開始からの10分が一番盛り上がります。その時の出来高の動きによって、その日の活気がわかるくらいです。
ですが、実際には最初の5分、あるいは3分で大体の流れはわかります。なぜなら、出来高の動きがすぐわかるからです。 最近のチャートは、出来高をグラフ化しているので、出来高の数がビジュアル的にすぐ判断できます。 これが、株式市場に大きな影響を与えるのです。
出来高が少ない株は、トレード上不人気銘柄という事になります。つまりは、出来高はいわゆる人気投票なのです。 人気投票のランキングというのは、心理学的に見ても、ランクが低いものはさらに人気がなくなり、高いものはさらに人気を獲得しますよね。それと同じ心理が、その銘柄に表れるのです。
そうなると、高い値段で買おうという人は出てこず、それを予見して投資家はその銘柄を敬遠します。 心理学的な部分での基礎と言える、追従が発生するわけです。
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12/28(月) | 仕事 | 管理
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いくらまでの損失なら許容できるか |
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| 株式における取引は、常に損失、リスクとの闘いです。 全ての取引で利益を得るということはあり得ません。 得する事もあれば損する事もあるのが株式取引なのです。
では、どれくらいの損であれば、人間は心理学上耐えられるのでしょう。それは、いわゆる「損切り」のボーダーラインと同義であると言えます。
損切りというのは、株式取引における基本中の基本ですね。これ以上株価が下がったら、損失を確定してその銘柄を売る、というボーダーラインです。 もちろん、これは自分で決める事になりますが、その相場を見れば、大体の人の心理学的な損失のボーダーラインもわかるかと思います。
損切りの相場は、株式投資の金言に現れています。 いわゆる「損小利大」です。 つまり、損切りはできるだけ早い方が良い(利食いは待った方が良い)、という事です。そのため、損切りのボーダーラインは5~15%が妥当と言われています。 デイトレードなら5%、中期なら10%、長期なら15%といったところです。 これが、人間の心理上耐えられる損失、という事ですね。
もちろん、いくらかにもよるでしょう。 例えば、口座に100万円入っていて、株価1万円の銘柄を1株買った場合、例えこの株が企業の倒産で白紙になっても、特に痛手はありません。 逆に、50株買っていれば、10%の損でもかなり痛手となります。そう考えると、損切りだけでは図れない部分もありますね。
大体、資金全体の5%を失うと、人はストレスを感じ始めるようです。 そういった心理学上の動きを踏まえた上で、損切りのラインを決めると良いですね。
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12/27(日) | トラックバック(0) | コメント(0) | 仕事 | 管理
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